Webサイトを利用していると、こんな言葉を目にすることがないでしょうか?
「Cookieを有効にしてください」「Cookieにより体験が改善されます」
今回は、Cookieについて、以下の点にフォーカスしながら、初心者にもわかりやすく解説します!
- Cookieとは何か?
- Cookieの技術的な解説
- (結論)Cookieは有効にして良いのか?
1. Cookieとは?
Cookieとは何か理解するためには、Webサイトの通信の仕組みを最低限知っている必要があります。
あなたのPC(=クライアント)とサーバーの間ではHTTP通信が使われます。
ブラウザの要求にサーバが答えるという形が一般的です。
ここで重要なのが、HTTP通信は1回限りの通信を行う仕様(ステートレス)である点です。
つまり、前後の通信の情報を保持することができません。
これは日常生活で例えるなら、持病で病院に行ったときに、初診の状態が永遠に続いているような状態です。病院側も、いちいち患者の病状を説明させていたら、治療もスムーズに進まなくなりますね。
ここで活躍するのがカルテや診察券(=Cookie)です。
患者の状態に関して、メモを残しておこう。そして、再び病院に訪れた際は、メモを参照してスムーズに処理を進めよう。これをHTTP通信でも行うイメージですね。

2. Cookieで保存できる情報の例
Cookieの使用例の例を3点あげてみます。
1. ログイン情報の保存
Webサイトにログインしたとき、次回からログインボタンを押さずに利用できる場合があります。
これは、Cookieが情報を記憶しているからです。
2. ECサイトのカートの中身
オンラインショッピングで商品をカートに入れたけれど、ページを移動したら保存された商品が消えた。この問題はCookieを使用すると解決できます。
3. 設定情報の保存
例えば、テーマカラーやフォントサイズの設定を変更した場合に、Cookieはその情報を保存しているため、次回も同じ見た目で利用できます。
3. Cookieの技術的な説明
実際に、Cookie中身を見るのは結構簡単です。
どんな属性が設定可能なのか説明します。
Chromeでは、3点リーダーアイコンから「その他のツール」「デベロッパーツール」「Application」でCookieを見ることができます。




列がならんでいますが、NameとValueで、保持したい項目と値を持っています。
その他項目について、以下で簡単に補足します。
4. Cookieのデメリット
クッキーのデメリットを3点ほどあげてみます。
プライバシーの懸念
一番心配なのは、個人情報保護の観点でしょうか。
Cookieは発行主も保存可能で、最悪の場合クレジットカードの情報など、不正利用される可能性もあります。
また、Cookieはユーザーの行動を追跡できるため、広告目的で第三者に情報が共有される場合があります。
セキュリティリスク
続いて、攻撃の対象になる可能性がある点です。
例えば、Cookieが適切に保護されていないと、クロスサイトスクリプティング(XSS)などの攻撃に悪用される可能性があります。
簡単にいうと、第3者が悪意のあるプログラムを脆弱性のあるWebサイトなどに埋め込み、利用者がそれを気づかないうちに実行させ、Cookieの情報を盗聴される可能性があるということです。
パフォーマンスへの影響
不要なCookieが蓄積されると、ブラウザやWebサイトのパフォーマンスが低下することがあります。
5. (結論)Cookieは有効にして良いのか?
最後に、「Cookie」を有効にしても良いのかどうかについてまとめます。
(個人的な意見も含まれますので、判断は各自でお願いします。)
個人で利用する場合に限定すると、「Cookie」は有効にしても問題ないと考えて良いでしょう。
Cookieは便利な機能ですし、有効にしているからといって直ちに問題が発生するものでもありません。
また、Cookieの利用の同意とるのは現状義務ではありません。
つまり、Cookieを同意なしに利用しているサイトも多くあるということですね。
ただし、Cookie(主にサードパーティ)は世界的に規制が進んでいますし、日本でも段階的に規制がされています。
以下の対策をしておくことは、個人情報保護の観点では有効かと思います。
・Cookieは、定期的に削除しておく
・信頼できないサイトでは、Cookieを有効にしない
・個人情報を入力する際は、利用後Cookieを消しておく
6. まとめ
Cookieについて簡単にまとめましたが、いかがだったでしょうか。
世界的な法規制や日本の法規制も理解しておくとさらに理解が深まると思います。
是非確認してみて下さい!
コメント